【3月7日 AFP】中国陝西(Shaanxi)省の西安(Xi'an)で、女性が1か月にわたってエレベーターの中に閉じ込められ、死亡する出来事があった。作業員が内部に人がいることを確認せずに電源を落としていたという。国営紙・北京青年報(Beijing Youth Daily)が6日、地元当局の話として報じた。

 同紙によると、作業員のチームは1月30日、10階と11階の間で動かなくなったエレベーターの修理に訪れたが、その際、中に誰かいるのかと大声で尋ねただけで電源を切った。その後、作業員らは1週間の春節(旧正月、Lunar New Year)休暇で帰省し、3月1日まで戻ってこなかったという。

 当局は捜査の結果、女性が死亡したのは、電源を切る前にエレベーターのドアを開けず、電源を切った後に内部に人がいないことも確認しなかった保守点検会社側の重大な過失が原因だったことが分かったとしている。

 亡くなった女性は43歳で、エレベーターのあった建物で独り暮らしをしていたとされる。

 中国では安全に関する規則や基準がしばしば無視され、汚職などのため規制の実施も緩いことから、安全対策の不備による事故が頻発している。昨年7月にも湖北(Hubei)省の商業施設でエスカレーターの床が突然抜け落ち、女性が中に巻き込まれて死亡する事故が起きている。(c)AFP