【3月6日 AFP】国際自転車競技連合(UCI)は、技術ドーピングの脅威に対抗するため、レース中に検査を行う可能性について模索している。

 UCIシクロクロス世界選手権(UCI Cyclo Cross World Championships 2016)では、フェムケ・ファン・デン・ドリエッシュ(Femke van den Driessche、ベルギー)の自転車から隠しモーターが見つかり、この種の不正が差し迫った問題であることを露呈させた。

 UCIのブライアン・クックソン(Brian Cookson)会長は、英ロンドン(London)で開催中のUCIトラック世界選手権(2016 Track Cycling World Championships)の会場で、同連合が「技術的な不正」に対して警戒しており、思い切った検査手段を検討していると明かした。

「われわれが持っている技術は、文字通り動いている中での検査を可能にするというわけではないが、非常に柔軟で、軽量だ。iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)に装着することもできる。レースの前後、もし必要であればレース中にも検査を行っていく」

「その機会についてわれわれは開かれた心を持っている。バイクに乗った競技員が、自転車を替えた選手を止めるというようなこともあるかもしれない」

 クックソン会長はまた、UCIの調査が全競技種目で行われると示唆した。

「現時点では無作為に行っているが、今後は全大会のすべての自転車が検査される。100パーセントとまでは言わないが、ほぼすべての自転車が検査されることになる。とはいえ、この大会(トラック世界選手権)でメダルを獲得した全選手の自転車が検査されることは確約する」

(c)AFP