【3月7日 AFP】欧州の5大サッカーリーグには黒人の監督が一人もいない。黒人の選手たちもハリウッド(Hollywood)でチャンスをもらえない黒人俳優たちと同じくらい、厳しい状況に置かれている。

「私たちはプレーできるけど指導できない。黒人は使われるためだけにつくられたのだろう」と、コンゴ民主共和国代表のフローラン・イベンジェ(Florent Ibenge)監督は言う。

「クラブのオーナーたちに言わないといけない。人材はいるし、訓練も受けている。でも誰も信じてくれない」

 先週、ナイジェリア代表の暫定監督に指名されたサムソン・シアシア(Samson Siasia)氏は、「欧州のクラブが私たちにチャンスをくれることはほとんどない。彼らは私たちを信じていない」と付け加える。

 イングランド・プレミアリーグに黒人の監督はおらず、2部のクイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queen's Park RangersQPR)のジミー・ハッセルバインク(Jimmy Hasselbaink)監督だけが黒人だ。

 フランス・リーグ1にも黒人が監督のチームはない。パリ・サンジェルマン(Paris Saint GermainPSG)の元指揮官アントワーヌ・コンブアレ(Antoine Kombouare)は、今はリーグ2のランス(RC Lens)を率いている。イタリア・セリエAの場合は、ACミラン(AC Milan)が2014年にクラレンス・セードルフ(Clarence Seedorf)監督をわずか5か月で解雇して以来、黒人はいない。ドイツ・ブンデスリーガ1部も同様となっている。