■子どもの上達ぶりに触発された親たち

 パーク・スロープ・ロックスクールは2008年、米ミュージシャンのジェイソン・ドムナースキー(Jason Domnarski)がニューヨーク(New York)のブルックリン(Brooklyn)に設立。パリ校はその3年後、2011年に開校された。

 子どもの上達ぶりにわが目・耳を疑ったというある親は、「子どもたちは帰宅するなりすぐに演奏してます」、「(自分のときは)音楽を学ぶということはこんな感じではまったくなかったのに」と話し、そこで自分も楽しめるかもと思い立ったという。

 また、ギターを演奏したことなどなかったというコンピュータープログラマーのロラ・マローヌ(Laura Malone)さんは、「娘がバンドで演奏し、ジェイソンが子どもたちに教えるのをみて思ったのは、自分が若い頃にどうしてこんな学校がなかったのか、ということでした」と話した。

 マローヌさんはさらに、「バンドの一員だという原動力は、(1人だったらひるんでしまうような)困難を乗り越える助けになる」、「週に1時間半、一緒に練習するだけで、私たちのバンドは素晴らしい絆を築いた。自分で体験しなかったら、絶対に信じられなかったと思います」と語った。

■「パパ、かっこいいじゃん!」

 ロックスクールでの経験で、親子関係が逆転することもある。「正直、怖い」とシャベールマルコンさん。「でも私よりも先に同じことをやってのけたわが子たちから、『お父さん大丈夫だよ、やってみたら分かるって』」と励まされたという。

 ドムナースキーは、基本のルールは子どもにも大人にも当てはまると強調した上で、「チームとして協力し、意見を交換して、ステージに立って何百人もの前でパフォーマンスするという緊張を乗り越えることを学ぶ。素晴らしい経験です」と語った。

 親バンドのメンバーの一人、ミシェル・ラングロワ(Michelle Langlois)さんは、バンドで演奏することで「アドレナリンがどんどん出てきて、10代のときの精神的つながりを得ることができる」と話し、さらに「大人になると、いろんなことを押しやってしまう。40歳になるころには、『自分はもう決してマドンナ(Madonna)にはなれない、五輪に出ることもない。子どもやその学校が第一で、自分の人生はこれから下り坂だ』と思うものです。でも決してそんなふうになる必要はない」と語った。(c)AFP/Fiachra GIBBONS