【3月1日 AFP】国連は1日、今年に入ってからの2か月間で、13万1000人以上の移民や難民が地中海(Mediterranean Sea)を渡って欧州に到着したと発表した。昨年前半の5か月間に同じく地中海を渡って欧州入りした人数をすでに上回っているという。

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、今年に入って13万1724人が欧州の沿岸部に上陸し、うち12万2637人はギリシャに到着した。その大半がシリア内戦を逃れてきた人々だという。

 UNHCRは先月29日夜の時点で、ギリシャで宿泊施設を必要としている移民が約2万4000人いると推算している。

 マケドニアなどの欧州諸国が移民に対して厳しい入国制限を設定したことで、ギリシャでは膨大な数の人々が足止めされている。

 UNHCRは、「主に自ら招いた人道危機の最前線に欧州は立たされている」と警告。欧州連合(EU)に加盟する国々が、難民危機への対応策として「一貫性を欠いた措置」を講じたことにより、混乱と困難に拍車を掛けていると非難した。(c)AFP