【2月26日 AFP】1985年に開催されたU-17サッカー世界選手権(FIFA U-17 World Championship)で優勝を果たした当時のナイジェリア代表チームの主将は25日、31年の時を経てメンバーに報奨金が支払われたことを明かした。

 西ドイツ(当時)との決勝戦を2-0で制したゴールデン・イーグレッツ(Golden Eaglets、ナイジェリアU-17代表の愛称)のメンバーは、ようやく選手1人につき200万ナイラ(約113万円)の報奨金を受け取り、偉業が報われた。

 ナイジェリアはアフリカ勢として初めて同大会を制し、政府から奨学金、一流企業への就職、そして住居などの褒美を約束されたものの、当時の軍事政権を率いていたムハンマド・ブハリ(Muhammadu Buhari)氏がクーデターで追放されたために公約は果たされず、これまで実際に報酬などが支払われることはなかった。

 そして、再び政権トップの座についたブハリ大統領は、先月首都アブジャ(Abuja)の官邸で1985年のU-17代表チームと面会し、約束を守ると誓った。

 現在46歳になった元主将のヌドゥカ・ウグバデ(Nduka Ugbade)氏は、ようやく報奨金を受け取ったことを明かし、「今は奇跡を信じられる。こんな日がくるとは思いもしなかったが、実現した」と喜んだ。

「ほとんどのメンバーは、31年前の約束が果たされることをあきらめていた。しかし、国が私たちにしてくれたことを子供たちにも聞かせてあげたい」

 また、現在は米国で働いているという当時のメンバーの一人は、「重要なのはお金ではなく、長い年月が経過しても大統領が約束を覚えていて、それを果たしてくれたことだ。みんな感謝している」とコメントした。(c)AFP