【2月19日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)から活動禁止処分を言い渡されているジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長が18日、フランスのラジオ番組のインタビューで無防備な状態に置かれていると語り、目前に迫る退任について寂しい胸の内を明かした。

 フランスのラジオ局RMCに対しブラッター会長は、「私の旅立ちはとても寂しいものだ。自分自身を守るすべがなく、突然友人が誰もいなくなった」と語っている。

 一方、1998年から務めているFIFA会長としての功績を自画自賛し、この20年弱でこれまでにない組織を築いたと自負するブラッター会長は、「過去40年間、FIFAでサッカーを発展させてきたが、今ほど良い時期はない。欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)のサッカーのクオリティーを見るといい」と語っている。

 倫理規定違反により、欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ(Michel Platini)会長とともに8年間の活動禁止処分を受けたブラッター会長は、処分を不服として異議を申し立てている。

 ブラッター会長とプラティニ会長は、2011年に200万スイスフラン(約2億3500万円)を超える報酬が不当に支払われたとして処分が科されており、異議申し立てに対する判決は来週下される予定となっている。

 RMCに対し79歳のブラッター会長は、「倫理委員会の前より上訴委員会の方がリラックスできた」と語っている。

 来月には80歳になるブラッター会長は、昨年5月に5選を決めた直後に会長を辞任すると発表しており、新会長選は今月26日に実施される。

 後任の最有力候補について言及を避けたブラッター会長は、「私には誰も選ぶことはできない。関与するのは私ではない」と語っている。

 また、5人中4人の候補者と話をしたことを明かしたブラッター会長は、複数のサッカー協会からコンタクトがあり、誰に投票すべきか尋ねられたとし、「私は彼らに『投票したい人に投票しなさい。FIFAにとってベストだと心から思える、信頼できる人に投票なさい』と言った」と続けた。(c)AFP