難病の豪少年が「アイアンボーイ」に、夢かなえシドニー救う
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【2月11日 AFP】難病で闘病生活を続けるオーストラリアの9歳の少年が11日、シドニー(Sydney)のシドニー・オペラ・ハウス(Sydney Opera House)の階段で、映画などで人気の「アイアンマン(Iron Man)」のようなスーパーヒーローになった──映画でアイアンマンを演じる米ハリウッド(Hollywood)俳優のロバート・ダウニー・Jr(Robert Downey Jr.)さんも、ツイッター(Twitter)を通じて少年を応援した。
生まれたときから「嚢胞(のうほう)性線維症」で闘病生活を続けてきたドムニック・ペース(Domenic Pace)君にとって、米コミック出版社マーベル(Marvel)のアイアンマンがスーパーヒーローだった。ペース君は普段からアイアンボーイ(Iron Boy)になりたいと願っていたが、警察と、病気と闘う子どもたちの夢をかなえる活動をしているボランティア団体「メイク・ア・ウィッシュ(Make-A-Wish Foundation)」の協力で、1年の準備期間を経てついに実現した。
「超特別な少年をトップシークレットのミッションに派遣した。ドムニック行け!やっつけろ!」と、ロバート・ダウニー・Jrさんは11日、ツイッターでつぶやいた。
シドニーの公園で遊んでいたところをヘリコプターに乗せられたペース君は、特別任務のために警察署に向かう途中、ニューサウスウェールズ(New South Wales)州警察のアンドルー・シピオーネ(Andrew Scipione)本部長から、当局がペース君の力を必要としていると伝えられた。
「メイク・ア・ウィッシュのリポーター、ホープ・ジョイ氏が誘拐された。クラーク島(Clark Island)がウルトロン(Ultron)の部下たちに制圧され、ジョイ氏が捕えられている」と、シピオーネ本部長は動画の中で語り、「もし私の願いが一つだけかなうなら、君に協力してほしい。アイアンボーイ」と付け加えた。
ペース君は特製のアイアンボーイスーツに身を包み、記者団に「さあ、取り掛かろう」と呼び掛け、兄のジョセフ君(12)がアイアンマンの親友であるローディの役割を演じた。
ペース君はボートに乗りシドニー湾(Sydney Harbour)にあるクラーク島へ向かい、ジョイ氏を救出。その後、オペラハウスの階段で、(悪役の)ウルトロンとの戦いとなった。
「#IronBoyAU」のハッシュタグがオーストラリアのトップトレンドになる中、映画でスーパーヒーロー「ソー(Thor)」を演じているクリス・ヘムズワース(Chris Hemsworth)さんの弟で同じく俳優のリアム・ヘムズワース(Liam Hemsworth)さんは「行け!ドム(ドムニック君の愛称)」とツイートした。(c)AFP