【2月11日 AFP】シリアの政権側部隊が今月1日に北部アレッポ(Aleppo)県で開始した反体制派に対する大規模な攻撃について、在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は10日、死者が506人に達することを明らかにした。うち23人はロシア軍の空爆支援で死亡した子どもだとしている。

 政権側部隊はアレッポ県での攻勢で、反体制派の補給線を切断するなどの勝利を次々と収めている。国連(UN)は、政権側部隊がアレッポ市東部を包囲すれば30万人への人道援助が断たれる恐れがあると警告している他、ロシアに対してシリアでの空爆停止を要求している。

 国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」も10日、アレッポ県アザズ(Azaz)市一帯で戦闘激化のために医療体制が「崩壊寸前」になっていると指摘した。

 トルコとの国境付近には戦闘を逃れた住民が多数押し寄せているが、トルコ側のオンクピナル(Oncupinar)国境検問所は10日も依然として閉鎖されたままだ。既にシリア難民270万人を受け入れているトルコはこれ以上の流入を拒んでおり、国境経由での人道援助の提供に切り替えている。(c)AFP/Layal Abou Rahal with Fulya Ozerkan in Oncupinar