■ヘア論争を自ら利用も

 うわさ話はさて置いても、トランプ氏が自身の「ヘア論争」を有利に使う手を心得ているのは確かだ。同氏は恥じる様子もなく、「見た目はいまいちかもしれないが、これは地毛だ」と主張している。

 それを実証するため、昨夏サウスカロライナ(South Carolina)州で開かれた選挙集会では、支持者の一人をステージ上に呼び、至近距離から頭を見せて確認させるというパフォーマンスまでやってみせた。これもトランプ氏がメディアを熟知しており、人々に親近感を湧かせる能力の持ち主であることを示すエピソードの一つといえる。

 そこまでやったにもかかわらず、「ヘア論争」は収まるところを知らない。俳優ダスティン・ホフマンやロック歌手のブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)をはじめ、数々のセレブのヘアを担当してきたクリストフ(Cristophe)氏は、「地毛だと思う。だからこそなでつけているんだろう」と話している。(c)AFP/Sébastien BLANC