■ウイルスが変異?

 ウガンダのエンテベ(Entebbe)国際空港から近隣のカンパラへ向かう幹線道路の近くに位置するジカの森は現在、1936年に設立された環境保健保護機関「ウガンダウイルス研究所(UVRI)」の研究場所となっている。同研究所は、約15キロメートル離れた場所に本部を置いている。

 現地のルガンダ(Luganda)語で「Ziika(成長しすぎたの意)」とも表記されるこの12ヘクタールに広がる森には、60種以上の蚊が生息している。

 ジカウイルスに対するワクチンはなく、米衛生当局幹部は先月28日、この「新しい」ウイルスは近年急速に拡大し、新生児の脳の損傷と関連があると述べた。

「南米で起きていることから、ウイルスが少し変異したようだ。そして、こうした変異の過程で、人間に対してより攻撃的になっていった」と、UVRIを代表する科学者のジュリウス・ルトワマ(Julius Lutwama)氏は言う。「この小さな変異が、人類に深刻な問題をもたらしている」のだという。

 その一方で、同氏はウガンダ保健省と同様に、このウイルスはウガンダにとって脅威ではないとの見方を示した。人々は昔からジカウイルスと共生してきたからだという。(c)AFP/Amy FALLON