【1月26日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)は25日、男子シングルス4回戦が行われ、義父が救急搬送されるニュースに心を乱されていた大会第2シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は、なんとか集中を取り戻して、6-4、6-4、7-6で第16シードのバーナード・トミック(Bernard Tomic、オーストラリア)を退けた。

 2時間半で試合に決着をつけたマレーは、準々決勝で第8シードのダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)と対戦することが決まった。

 メルボルン(Melbourne)で準優勝4回のマレーは、7年連続のベスト8進出を決め、全豪オープン初優勝に照準を定めている。

 マレーの義父ナイジェル・シアーズ(Nigel Sears)さんは、女子テニスのアナ・イワノビッチ(Ana Ivanovic、セルビア)を指導しており、23日に同選手の試合を観戦中、体調を崩して救急搬送された。

 シアーズさんは翌日に退院したものの、同氏の娘であるマレーの妻キム(Kim)さんは第1子の出産を控えており、マレーにとっては気苦労が絶えない数日間だった。

 マレーは報道陣に対し、「ここ数日間は精神的に厳しい状態だった」とコメントし、大会を棄権することも考えていたと明かすと、「義父が元気になって、みんな喜んでいる。家に帰って友人や家族、キムと一緒にいられることをね。こういう時期だから、彼女にとってもうれしいことだろう」と続けた。

「今朝は、起床したときから疲れを感じていた。それでもしばらく経って、プレーしようと決断してからは、少しずつ集中が戻ったんだ」

 家族の心配事をいったん忘れ、試合に臨んだマレーは、トミックのサービスを6回破ると、自身もブレーク4回を許したものの、なんとか厳しい試合を制した。(c)AFP