【1月24日 AFP】シリアの軍事・治安当局筋は23日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦実施のため、米軍特殊部隊や専門家が同国北東部に空軍基地の設置を進めていることを明らかにした。

 同筋がAFPに語ったところによると、同国ハサカ(Hasakeh)県にあり、シリア内戦が始まる5年前まで、畑に殺虫剤を撒く農業用機が利用していたルメイラン(Rmeilan)飛行場の拡張工事が進められているという。

 シリア軍事筋は、同基地では現在「100人近くの米国人専門家」がクルド人民兵部隊「クルド人民防衛部隊(YPG)」と共に滑走路拡大や施設基盤の再整備を行っていると述べ、「空軍基地はヘリコプターや貨物機用発着に使用される予定で、滑走路の長さは現在2.7キロ。機材や兵器を輸送する準備が整った」と付け加えた。

 米国防総省はこの報道を確認していないが、米軍はシリア国内でいかなる飛行場も掌握していないと述べている。 

 米中央軍(US Central Command)のパトリック・ライダー(Patrick Ryder)報道官は、「シリアにおける米軍の作戦規模に変更はない」と述べた上で、「だが、米軍はシリアで常に後方支援や人員救出補助の効率向上を模索している」と付け加えた。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は昨年10月、シリアでISと地上戦を行う地元部隊の助言役として、最大50人の特別作戦部隊員の配置を許可した。シリア軍事筋は、米軍がルメイラン空軍基地で「過去3か月以上」工事を行っていると述べた。(c)AFP