■冬眠しないことによる影響は?

 ピレネー山脈の固有種のヒグマは、1990年代に主に狩猟が原因で絶滅の危機に直面した。1996年に再導入の試みが初めて実施され、ヒグマの個体数が豊富なスロベニアから3頭が輸入された。

 ピレネー山岳地帯には現在、約40頭のヒグマが生息している。

 スペインの環境保護NGO「ブラウンベアー・ファンデーション(Brown Bear Foundation)」のギジェルモ・パロメロ(Guillermo Palomero)理事長はAFPの取材に、この現象は雌グマにとって必ずしも有害であるわけではないと指摘、授乳で多くのエネルギーを消費する雌グマは、餌を食べてカロリーを補充することで、冬眠しないのを埋め合わせることができると語った。

「だがこれは、気候変動がクマたちにとって有益であることを意味するわけではない」とパロメロ理事長は指摘する。ドングリ、キイチゴ、ブナの実といったクマの餌が手に入るかどうかに気温上昇がどのような影響を及ぼす可能性があるかについて、専門家らが現在調査を進めていると同理事長は続けた。

「この事態がクマたちにとって長期的に有益かどうかが今後判明する見通しだ」

(c)AFP