【1月21日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)で20日、旧支配勢力タリバン(Taliban)の構成員が運転する車が地元民放テレビ局トロ(TOLO)のミニバスに突っ込んで自爆し、同局の職員7人が死亡、少なくとも25人が負傷した。

 事件は市中心部のロシア大使館付近で発生。2001年にタリバン政権が崩壊して以降、初の同国メディアに対する大規模な攻撃となった。

 トロはニュースや娯楽番組を放送する人気テレビ局で、タリバンに批判的な論調でも知られる。トロのニュース司会者は生放送番組で「人類と平和、イスラム教に対する敵が、自分たちの犯罪を暴いていたことを理由に、われわれの同僚たちを殉職させた」「私たちを沈黙させることが目的だったが、彼らがその悪しき目標を達成することはない」と語った。

 アフガニスタンのアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領はツイッター(Twitter)に「勇敢なメディアスタッフに対する野蛮な攻撃を強く非難する」と投稿。遺族に哀悼の意を表するとともに「ひきょうなテロリストの行為だ」と断じた。

 タリバンは声明で、トロが「タリバンに対する邪悪なプロパガンダの拡散」をやめないかぎり、さらなる攻撃を行うと警告している。タリバンは昨年10月、トロと、同じく民放のニュース局1TVがタリバン戦闘員らによる女性レイプ事件を報じたことに反発し、両局を「軍事標的」にすると宣言していた。(c)AFP/Usman SHARIFI