【1月19日 AFP】英国には「ブラック・プディング(Black Pudding)」と呼ばれる伝統のソーセージがある。豚の血と脂、オートミールなどを原料としたもので、同国のある栄養食品販売会社が今年注目すべき「スーパーフード」の一つに選んだ。

 ブラック・プディングは、ベーコンや目玉焼きと一緒に食べるボリュームたっぷりの英国の朝食の定番。イングランド(England)北西部やミッドランズ(Midlands)西部が名産地で、タンパク質や鉄分、カルシウム、亜鉛を豊富に含んでいる。

 そのブラック・プディングが今年のスーパーフードになると予想したのは、英栄養食品販売マッスルフード(MuscleFood)。同社のダレン・ビール(Darren Beale)氏は英メディアに対し「昨年は健康的な食事傾向が新たなレベルに達した。今年はそれが一段と強まるだろう」と語った。

「興味深いことに、人々はより健全な食生活を表す新たなキーワードに反応して、食習慣を変えている」とビール氏。「アボカドオイルやマカの根などはここしばらく人気が上向きだが、マッシュルームやブラック・プディングといった食品がもてはやされているのは、われわれにとっても大いに意外だった」

 一方で一部の専門家からは、この予想に疑問を投げ掛ける声も出ている。英国食品研究所(IFR)によると、一般にブラック・プディングは最高20%が脂肪で、カロリーも比較的高い上、塩分も多いという。IFRは英紙インディペンデント(Independent)に対し、「スーパーフード」という用語の使用は控え、代わりにバランスの取れた食事の重要性を提唱していると述べた。

 昨年には世界保健機関(WHO)が、ソーセージやハムなどの加工肉が大腸がんを引き起こす危険性を警告している。(c)AFP