■フクロウと影

 ジムさんは膝の関節炎に悩まされ、つい最近、仕事をパートタイムに切り替えたところだった。

 だが今冬、恒例のフェスティバルがあり、初日には5回のショーに出演。ゲールズさんがそばに控え、観客へのナレーションも引き受けてくれた。

 その夜、車でマイアミ(Miami)郊外の自宅へ向かう途中、ジムさんは道端に1人の男の影を見た。数メートル進んだ所で、今度はフクロウが目の前を横切って行った。

「私たちの間では、フクロウは誰かが亡くなることを意味する。影も同じこと。2つ重なれば悪いことが起こる予兆だ」とジムさん。ワニにかまれたのは、この翌日のことだった。

「私は良い時期を待っていた。今がその時なのだと思う」。こう語るジムさんは、13歳の息子にワニの赤ちゃんの捕まえ方を教え始めた。必ずしも息子をワニ・レスラーにするためではなく、先住民の伝統を守るためだという。(c)AFP/Kerry SHERIDAN