【1月17日 AFP】西アフリカ・ブルキナファソ政府は16日、同国でオーストラリア人カップルが誘拐されたと発表した。

 発表によると、2人は同国とニジェール、マリの国境に近いバラブレ(Baraboule)で誘拐されたという。ブルキナファソの首都ワガドゥグ(Ouagadougou)では15日、高級ホテルがイスラム過激派組織に襲撃される事件が発生し、外国人多数を含む少なくとも26人が死亡していた。

 主にマリで活動するイスラム過激派武装勢力「アンサール・ディーン(Ansar Dine)」の報道担当者がAFPに短時間の電話で伝えたところによると、オーストラリア人2人を誘拐したのは「サハラ首長国(Emirate of the Sahara)」と名乗る国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系組織。同報道担当者は、2人は生存しており、近日中に詳細を明らかにすると述べた。

 2人が誘拐されたバラブレに近いブルキナファソの町ジボ(Djibo)のある住民によると、オーストラリア人カップルは現地に1972年から居住していたという。

 米テロ組織監視団体「SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)」によると、15日のホテル襲撃事件では過激派組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(AQIM)」が「フランスと不信仰な欧米諸国への報復」するための襲撃だったとの犯行声明を出している。

 ブルキナファソと国境を接するマリでも2か月前に主に外国人の20人が死亡する高級ホテル襲撃事件が起きていたことから、今回のホテル襲撃とオーストラリア人カップルの誘拐で、西アフリカでイスラム過激派の活動が活発になっているという懸念がいっそう高まるとみられる。(c)AFP