【1月13日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は12日、任期最後の一般教書演説を行った。テロや変化する経済に神経をとがらせている米国民に対し、未来を憂うべきではないと呼び掛けるなど、共和党と明確な一線を画する内容となった。

 自信に満ちた態度で演説に臨んだオバマ大統領は、今が「途方もない変化の時期」にあると言明。自身が政権を率いた7年間で米国は間違った方向に進んだと主張する反対勢力に対し、楽観的な見解で対抗した。

 オバマ氏は、がんの治療法確立、「汚いエネルギー」と呼ばれる化石燃料からの脱却の推進、キューバとの国交回復を進めて冷戦(Cold War)の最後の名残を解消することを約束。一方で、「米国は過去にも大きな変化を経験してきている」が、その都度、「将来に対する恐怖」に打ち勝ってきたと述べた。

 イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」については、「非常に危険な」存在であることを認める一方で、ISの台頭をめぐる言論に反論し、「ISがわれわれの国家の存在を脅かすことはない」と強調した。(c)AFP/Andrew BEATTY