【1月12日 AFP】同世代で最も大きな影響力を持ち最も革新的なアーティストの一人だった英国の伝説的歌手、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)さんが、非公表だったがんとの闘病の末に死去したことを受け、各方面から追悼の声が相次いでいる。

 英ロックバンド、ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)は「並外れたアーティスト」だったと追悼。共作活動を行った米ロック歌手のイギー・ポップ(Iggy Pop)さんは、ボウイさんとの友情は「人生の光」だったと回想した。

 米歌手のマドンナ(Madonna)は、ボウイさんは「ユニーク。天才。ゲーム・チェンジャー(状況を一変させた人)」だったと悼んだ。米ロック歌手、ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)さんは「先見的なアーティスト」だったと評価。元ビートルズ(Beatles)のポール・マッカートニー(Paul McCartney)さんは「共に過ごした時間は私の宝物だ」「彼の星は永遠に空に輝くだろう」と悼んだ。

 出生地である英ロンドン(London)南部ブリクストン(Brixton)では、ファンがボウイさんの壁画の前に集まり、花を手向けた。米ニューヨーク(New York)にある生前最後の自宅前にも、涙を流すファンの姿が見られた。

 ドイツ外務省もツイッター(Twitter)で、1989年のベルリンの壁(Berlin Wall)崩壊の一助となったとして、ボウイさんへの謝意を表明。東西に分断されていた冷戦(Cold War)下のベルリン(Berlin)を題材とした曲「ヒーローズ(Heroes)」の動画へのリンクを投稿した。

 英国のデービッド・キャメロン(David Cameron)首相は「ポップ音楽の天才、デビッド・ボウイを聴き、そして見て育った」と振り返った上で、「彼は、常に正しいことをし続ける改革の達人だった。とても大きな喪失だ」と追悼した。(c)AFP