【1月4日 AFP】15-16スペイン1部リーグは3日、第18節の試合が各地で行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は2-2でラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督の古巣バレンシア(Valencia CF)と引き分けた。

 指揮官の解任論が噴出する中、レアルは前半17分にカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)が先制ゴールを奪うと、幸先のいいスタートを切った。

 しかしギャリー・ネビル(Gary Neville)監督率いるバレンシアは、ハーフタイム突入間際、ダニエル・パレホ(Daniel Parejo)がPKを決めて、試合を振り出しに戻した。

 迎えた後半、マテオ・コバチッチ(Mateo Kovacic)が危険なタックルで一発退場を命じられたレアルは、最後の約20分間を10人で戦わなければならなくなった。

 同37分、トニ・クロース(Toni Kroos)のFKからギャレス・ベイル(Gareth Bale)がカーブのかかった見事なヘディングを見せ、レアルが1点のリードを奪い返した。しかし、そのわずか1分後には、バレンシアのロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)が頭で落としたボールを、至近距離からパコ・アルカセル(Francisco 'Paco' Alcacer Garcia)がヘディングで押し込み、再び2-2の同点になった。

 バレンシアは、先月ネビル新体制が発足して以降、まだリーグ戦で勝ち星がないものの、2014年11月以降はホーム戦での無敗を維持している。

 一方のレアルは、首位アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と勝ち点4差の3位に後退し、1試合消化が少ない2位のFCバルセロナ(FC Barcelona)にも、同2差をつけられている。

 表向きにはフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長の支持を得ているベニテス監督だが、メディアの間では、下部組織を指揮するジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)氏にトップチーム指揮官の座を奪われるのではないかという見方が強い。

 これを受けたベニテス監督は、「他人のうわさを止めることはできない。私にできるのは、今日のような試合を目指すことだけだ」とコメントした。

 バレンシアのネビル監督は、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)出場を目指すため、チームには勝利が必要だと話している。

「今日はこれまでで最高のプレーができたものの、まだ十分ではないように感じる。常に今日のようなプレーをしなければならない。6日のグラナダ(Granada CF)戦(スペイン国王杯〈Copa del Rey 2015-16〉5回戦)から、パフォーマンスを結果につなげなければならない」

 レアルではこの日、コロンビア代表のハメス・ロドリゲス(James Rodriguez)が先発から外れた。ロドリゲスは、時速200キロ近くのスピードで車を走行させながらクラブの練習施設に向かっていたとして、警察車両に追跡されていたことが明らかになったばかりだった。(c)AFP/Kieran CANNING