【1月2日 AFP】昨季の男子テニスで圧倒的な強さをみせたノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、大会連覇がかかる全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)に向けて、カタールのドーハ(Doha)で2016年シーズンを始動させる。

 4日に開幕するカタール・エクソンモービル・オープン(Qatar ExxonMobil Open 2016)には、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)をはじめ、トマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)、前回王者のダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)が出場を予定しているが、ジョコビッチはこれらの強豪を抑え、優勝候補の筆頭に挙げられている。

 2015年のジョコビッチは、全豪のほかにもウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2015)を制し、四大大会(グランドスラム)で3つのタイトルを獲得。さらに15大会連続で決勝に進出し、賞金2100万ドル(約25億2500万円)を獲得するなど、男子テニス界を支配した。

 28歳のジョコビッチはまた、同一年のグランドスラム全4大会で決勝進出を果たす史上3人目の快挙を成し遂げているが、全仏オープンテニス(French Open 2015)の決勝ではスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)に敗れた。

 昨季の成績をみれば、ジョコビッチには1969年にロッド・レーバー(Rod Laver)氏が果たして以来となる年間グランドスラムの達成が期待される。さらに今季は、リオデジャネイロ五輪が8月に開催され、金メダルを獲得すれば「5番目のメジャー大会」制覇を果たすことになる。

 先月30日にカタールに到着したジョコビッチは、「ここでまた新しいシーズンを迎えることになる。今季の開幕戦で最高のパフォーマンスを披露できることにとても興奮しているよ。乞うご期待」とコメントした。

 しかしながら、ジョコビッチは前回大会で珍しく失態を演じており、ビッグサーバーのイボ・カルロビッチ(Ivo Karlovic、クロアチア)にフルセットで敗れ、準々決勝で姿を消している。

 一方、昨季の終盤に復調をみせた世界ランク5位のナダルも、ドーハで大きな注目を浴びている。

 現在29歳のナダルは、出身地のスペイン・マヨルカ(Mallorca)島で充実した練習を行うことができたと語っており、年末にはアラブ首長国連邦(UAE)の報道陣に対して、2016年は「戦える状態」で臨むと語った。

 第2シードのナダルは、2014年大会で優勝を果たしているが、ミヒャエル・ベラー(Michael Berrer、ドイツ)と対戦した前回大会は初戦敗退に終わっている。