【1月2日 AFP】ドイツ警察は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が新年に合わせた自爆攻撃を計画しているとの情報を受け、南部ミュンヘン(Munich)の2つの鉄道駅を先月31日深夜から1日早朝にかけて一時閉鎖した。

 独当局によると、「テロ攻撃」の可能性があるとの情報は31日午後11時ごろに寄せられ、警察が急きょミュンヘン市内の2つの駅から人々を退避させ、マイクロブログのツイッター(Twitter)でも警報を出した。鉄道は運行を中止し、警察では人の多く集まる場所を避けるよう市民に呼びかけていたが、1日午前3時半ごろ、警戒態勢は解除され、駅も再開された。

 欧州各国の大都市では、昨年11月に約130人が死亡したISによるフランス・パリ(Paris)同時テロ事件を受けて、クリスマスや新年の休暇を狙った新たな攻撃に対する厳戒態勢を敷いている。

 ただ、ミュンヘン警察当局によれば、フランスなど「友好国」からの情報を元に対応を取っているものの、現在のところ具体的な脅威は確認できていないという。

 捜査当局では、ミュンヘン中央駅と市西部のパージング(Pasing)駅の2か所を含む複数の場所で自爆攻撃の計画があるとの情報を得るとともに、「5~7人」の容疑者のうちイラクとシリア出身とみられる数人の名前も入手していたが、証拠は見つからなかったとしている。(c)AFP/Christof STACHE