■連覇が懸かるアルアティア

 WRC時代からローブを支えてきたコ・ドライバーのダニエル・エレナ(Daniel Elena、モナコ)もダカールラリーは初参戦だが、ローブはプジョーのマシンの出来に感心しているという。

「6月にテスト走行で乗ってみたけど、すぐに素晴らしさが分かった。それ以降もどんどん良くなっている」

 一方で、2011年と2015年大会を制しているミニ(MINI)のアルアティアは、追われる立場になる。

 昨年は2位に35分以上の差をつけて優勝したアルアティアだが、今シーズンもその勢いは止まる様子がなく、世界ツーリングカー選手権で優勝を重ねているほか、WRCの「WRC 2」クラスや、中東ラリー選手権(MERC)でもタイトルを獲得している。

 アルアティアは、圧倒的な優勝候補と目されていることを受けても冷静で、ダカールラリーではマシンの性能が良くても、一瞬の判断ミスが命取りになると慎重な姿勢を見せている。

「プジョーにはネームバリューのあるものがそろっている、とりわけドライバーがね。しかしマシンは新しく、開発に時間がかかると思う」

「いつかは素晴らしいマシンになるだろうが、現段階で勝つとは思えない。それでもチームは正しい方向へ進んでいるようだし、次のダカールラリーでお手並みを拝見したい。もちろん彼らに勝てたらいいなと思っている」

 また、昨年の優勝を振り返ったアルアティアは、「一日一日ミスをしないよう努力して、最終的に30分以上の差がついていた。良いプランだったと思うし、今大会でも同じ展開を期待するが、各レースはそれぞれ異なるからね」と述べた。(c)AFP