■「白人」であること

 4人の子供を持つ患者のフィルダ・デマスさん(51)は、性暴力の被害者女性を支援する仕事に就く黒人女性だ。彼女は30分間の診察の後、満足していた。「彼はすごくパワフルだった」とデマスさん。若い祈祷師のほうが「読み」を正直に教えてくれると考えているため、カイル君に相談することを気に入っている。

 しかし、カイル君は両親と暮らす自宅のある白人居住区ではあまり人気がない。学校ではからかわれるし、呪いをかけられるのではないかとカイル君から距離を置いた友人もいた。

 カイル君の両親は、息子にはまず学校を出て、薬剤師や薬草学のキャリアに進んでほしいと考えている。その頃にはおそらく、伝統医療と科学の「2つを組み合わせることができるようになっているだろう」とカイル君の父親は希望を込めて語った。(c)AFP/Susan NJANJI