【12月30日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のデンバー・ブロンコス(Denver Broncos)に所属するQBペイトン・マニング(Peyton Manning)のドーピング疑惑が報じられた件について、火種となった番組を放送した中東の衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)は29日、マニングがヒト成長ホルモン(HGH)を使用していたとは報じていないと明かした。

 アルジャジーラの米国向け専門局が27日、スポーツ界のドーピング事情に迫った「ダークサイド(The Dark Side)」というドキュメンタリーを放送すると、その中にマニングのドーピングをにおわせる部分があったとして、多くのメディアがこの件を報じた。

 するとこの日、アルジャジーラのデボラ・デービス(Deborah Davies)記者が、番組が広げた騒ぎを鎮静化すべく、米テレビ局NBCの番組「トゥデイ(Today)」に出演し、「ダークサイド」の中では、マニングが禁止薬物を使用していたとは一言も言っていないと話した。

 デービス記者は、「番組内で、そうしたことは言っていません」と話した。そして、番組はある薬剤師の言葉を引用しただけだと続けた。

 番組内で発言が引用されたのは、インディアナポリス(Indianapolis)にあるガイヤー研究所(The Guyer Institute of Molecular Medicine)の元職員、チャーリー・スライ(Charlie Sly)氏。スライ氏は、研究所からマニングの妻であるアシュリー(Ashley)さんへ、HGHが送られたと聞いたことがあると話していた。

 デービス記者は、「番組内でのチャーリー・スライ氏の主張はただ一つ、HGHがフロリダ(Florida)のアシュリー・マニングさんへ何度も送られたことだけです。ペイトン・マニング氏には触れていません」と話している。

「はっきりさせましょう。番組内での主張は非常にシンプルです。チャーリー・スライ氏がガイヤー研究所に務め、研修を行っていたとき、研究所からフロリダに住むアシュリー・マニングへ、HGHが1度ではなく何度も送られた。それがすべてです」

 番組内でスライ氏は、「われわれは、アシュリー・マニング宛に薬物を送りました。HGHや何かを、いつもフロリダへ送っていたんです。宛先にペイトンの名前を使うことはなかった。宛先は常に彼女でした」と話している。

 この発言が、ドラッグを最終的に受け取ったのがマニングであることをほのめかしているとして、各種メディアが一斉にこの件を取り上げた。

 しかしスライ氏はその後、番組内での発言をすべて撤回し、インタビューの一部は同意なしに録音されたと主張している。

 マニングは、番組を放送したアルジャジーラを訴える構えも見せている。(c)AFP