■監督業には今のところ興味なし

 今回のインタビューは、リスボンにあるペスターナ系列の豪華ホテルのラウンジで行われた。グレーのビジネススーツに赤いネクタイを締めた姿には、すでに品格が感じられる。

 現役生活について、「あと6年か7年、ひょっとすると10年」は続けたいという希望を話す一方で、ロナウドには指導者の道に進むという選択肢はまったくないようだ。

 ロナウドは、「監督になった自分は想像がつかないな。それは今のところ考えていない」としながらも、「だけど、考えが変わらないとは誰にも言えないからね」と付け加えた。

 太西洋に浮かぶ群島からなるマデイラ(Madeira)諸島、その中心都市であるフンシャル(Funchal)で、労働者階級の家庭に生まれたロナウドは、11歳の時に首都クラブのスポルティング・リスボン(Sporting Lisbon)に引き抜かれた。

「マデイラは僕にとって一番大切な出発点なんだ」とロナウドは話している。

 CR7ブランドのホテルの1号店は、2016年夏にマデイラでオープンする予定となっている。そしてスポルティングでユース時代を過ごしたリスボン、さらに2017年中にはマドリードで、順次開業を目指すという。

 ホテル業に興味を抱いた理由について、ロナウドは「現在はサッカーが僕にとって世界の中心だけど、人生は移り変わるものだし、昔からホテルの支配人には憧れていたんだ」と説明している。

「だけど、これだけの規模のプロジェクトを僕だけで動かしていくのには無理がある。ポルトガルでこの業界なら、ペスターナ・グループが一番だ」

「プロジェクトはマデイラで産声を上げる。僕らのルーツがあり、家族のいる場所でね」

(c)AFP/Olivier DEVOS