【12月15日 AFP】(一部更新)台風27号(アジア名:メーロー、Melor)は15日、フィリピン中部を直撃した。大雨や強風をもたらし、当局によると少なくとも4人が死亡したほか、停電により数百万人が影響を受けている。

 地元の災害当局者がラジオ局「DZMM」に対し述べたところによると、首都マニラ(Manila)の南方に位置する北サマール(Northern Samar)州のカタルマン(Catarman)で、低体温症により1人が死亡したほか、洪水で2人が水死した。また同州災害当局によると、では飛んできた物がぶつかって男性1人が死亡した。

 また、フィリピン国家災害対策評議会(NDRRMC)の発表によると、台風により少なくとも7州で停電が発生した。

 14日には秒速51メートルだった風の強さは、15日朝までに若干弱まったが、それでも秒速47メートルを記録した。台風27号は今後、ミンドロ(Mindoro)島へ向かい、15日午後には南シナ海(South China Sea)へ抜けると予想されており、勢力はさらに弱まる見通しだという。

 台風に頻繁に見舞われ、先週末から72万人が避難している東部ビコル(Bicol)地方では、負傷者などの情報は今のところない。アルバイ(Albay)州知事はABS-CBNテレビに対し、「洪水も死者も負傷者も出ていない」と話した一方、人口120万人の同州全域が停電していると述べ、「早急な電力の復旧を求めている」と述べた。(c)AFP