羽生と浅田が歴史的偉業に挑戦、GPファイナルが開幕へ
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【12月10日 AFP】スペイン・バルセロナ(Barcelona)で10日に開幕するフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルでは、羽生結弦(Yuzuru Hanyu)と浅田真央(Mao Asada)が、歴史的偉業に挑戦する。
ソチ冬季五輪金メダリストの羽生は、男子で前人未到となる大会3連覇を目指し、世界選手権優勝3回を誇る浅田は、女子選手では歴代最多となる通算5回目のGPファイナル制覇に照準を定めている。
21歳の羽生は、NHK杯(NHK Trophy 2015)で史上初めて驚異の300点超えを達成したフィギュアスケーターとなり、その勢いに乗ってバルセロナに乗り込む。羽生はショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)で合計322.40点を記録し、これまでパトリック・チャン(Patrick Chan、カナダ)が保持していた世界最高得点を更新した。
しかし、羽生は「これからは、自分自身の点数(322.40点)がプレッシャーになってくる」とコメントし、この快挙で自信をみなぎらせるというよりも、期待の重みが増していることを認めている。
チャン、エフゲニー・プルシェンコ(Evgeni Plushenko、ロシア)と並び、男子でGPファイナル連覇を果たしている羽生は、「壁を乗り越えるための努力をしていきたい。五輪を連覇するためには、圧倒的に強くならなくてはならない」と語った。
15-16シーズンのGPシリーズ成績上位6人が出場する今大会には、昨季のジュニアGPファイナルで王者に輝いた宇野昌磨(Shoma Uno)と村上大介(Daisuke Murakami)が羽生とともに出場しており、日本勢の表彰台独占も期待されている。
しかし、開催国の期待を背負うハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)も、羽生に敗れた昨季の2位から初のGPファイナル制覇を目指している。世界選手権王者のフェルナンデスは、今季の中国杯(Audi Cup of China 2015)とロシア杯(Rostelecom Cup 2015)を制している。
さらには、世界選手権優勝3回とソチ五輪銀メダリストの実績を持ち、1年ぶりに競技復帰を果たしたチャンも、今大会に出場する。
2010年大会と2011年大会王者のチャンは、スケート・カナダ(Skate Canada International 2015)で優勝したものの、フランス・パリ(Paris)で発生した同時テロ事件を受けて、FSが中止になったエリック・ボンパール杯(Trophee Eric Bompard 2015)では5位に終わった。
そして、18歳で中国出身の金博洋(Boyang Jin、ジン・ボーヤン)は、シニア参戦1年目にしてGPファイナル出場を果たす。