【12月9日 AFP】ケニアのマサイマラ国立保護区(Masai Mara National Reserve)で、野生動物の人気ドキュメンタリー番組で取り上げられたライオンの群れのうち8頭が毒物を食べ、一部が死んでしまう騒ぎがあった。

 毒物を食べたのは、英国放送協会(BBC)の長寿ドキュメンタリーシリーズ「ビッグキャット・ダイアリー(Big Cat Diary)」に登場したマーシュ・プライド(Marsh Pride)と呼ばれる群れの一部。毒は牛の死骸にまぶされていたといい、5日夜にそれを食べた2頭が死んだ。

 保護団体やBBCの現場クルーによると、さらに1頭が行方不明になっているほか、少なくとも5頭が獣医師の治療を受けている。

 保護区内の巡回獣医師チームを支援しているデービッド・シェルドリック・ワイルドライフ・トラスト(David Sheldrick Wildlife Trust)の発表によると、保護活動家らが6日朝、ライオンの異常に気付いた。群れの一部がよろめいたり、けいれんを起こしたりしていたという。

 ケニア野生生物公社(Kenya Wildlife ServiceKWS)は、ライオンに毒を与えたとされる男3人が訴追される見通しだと明らかにした。有罪と認められれば最大2000万シリング(約2400万円)の罰金もしくは終身刑を科される可能性がある。(c)AFP