【12月7日 AFP】ボクシング、ヘビー級世界王者のタイソン・フューリー(Tyson Fury)が6日、先日性差別と批判された自身の女性観を変えるつもりがないことを改めて強調し、さらに自身は子どもにとっての「いいお手本」だと宣言した。

 ウラディミール・クリチコ(Wladimir Klitschko、ウクライナ)を破り、IBF・WBA・WBOのベルトを手に入れたフューリーは、英国放送協会(BBC)が主催するスポーツの年間最優秀選手賞、BBCスポーツ・パーソナリティー・オブ・ザ・イヤー(BBC Sports Personality of the Year)賞の候補に選ばれたものの、女性の最高の居場所は「台所と寝る所」と発言して批判を浴びていた。

 フューリーはさらに、陸上・女子七種競技の英国人選手ジェシカ・エニス・ヒル(Jessica Ennis Hill)について「超最高」とコメント。その上、同性愛と小児性愛を混同するような発言もしていた。

 これを受けて、英国ではフューリーを同賞の候補から外すことを目指す反対運動が始まっており、現時点で5万人の署名が集まっている。

 ところが、iFL TVのユーチューブ(YouTube)チャンネルに登場したフューリーは、「俺は少し頭が弱くてね。学校にもあまり通ってない。女性の外見を褒めることの何が性差別なんだ?」と発言した。

「料理や洗濯の何が性差別なんだ?俺は自分の考えを変えるつもりはない。(脇に夫人が立つなかで)嫁さんはここにいる。彼女の仕事は料理と洗濯、そして子どもの世話。そういうことだ」

「彼女にだって、自分で決めることがある。ティータイムに家へ帰った俺に、どんな軽食を用意するかとかね。その辺は彼女が決めるべきことだ」

「それが俺の考え方だ。イエス・キリストや主や救世主を信じているように、その考え方を信じてる。文句を言いたいやつは好きにすればいいさ」

「みんな、もっと俺を見習うべきだ。若い連中とか。俺は良い手本だ。男ってのはこうあるべきだっていうのを、俺は見せてやれる。子どもたちはそこから何かに気付けばいい。俺は良い手本だよ。たくさんの子どもが俺に憧れている」

 現時点でBBCは、フューリーを候補から外す考えはないことを示しつつ、賞は「特定の個人の考えを支持するものではない」とコメントしている。(c)AFP