【12月1日 AFP】昨年12月に乗客乗員162人を乗せて飛行中、インドネシア沖のジャワ海(Java Sea)に墜落したエアアジア(AirAsia)QZ8501便の事故を調査している同国の国家運輸安全委員会は1日、墜落の主な原因は方向舵(ラダー)制御システムの障害だったと発表した。

 悪天候の中、方向舵制御システムに度々問題が生じたため、パイロットが状況を修正しようと自動操縦を解除したところ機体のコントロールを失ったと、同委員会は最終報告書で述べた。

 調査チームによれば、方向舵の作動を制限するラダーリミッターの接合部分に亀裂が入り、パイロットに繰り返し警報が送られた。4回目の警報でシステムをリセットしようとしたパイロットが、制御システムの一部のサーキット・ブレーカーに触れたところ自動操縦が解除され、機体が傾き始めたとしている。さらに「その後の乗務員の行動は、機体を制御することができない結果となった」、機体はそのまま「乗務員たちの修正能力を超えた長い失速状態に陥っていった」という。

 またフライトデータレコーダーには、天候が影響したことを示す記録はなかったと報告は述べている。(c)AFP