【11月27日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)の倫理委員会は26日、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)前に関係者が「贈り物」として受け取った48本の高級腕時計を、慈善団体に寄付したことを明らかにした。

 推定で1本2万5000スイスフラン(約300万円)相当の高級腕時計は、サッカーを通じて若者を支援する国際ネットワーク団体に寄付された。

 昨年のW杯に先立ち、ブラジルサッカー連盟(CBF)はパルミジャーニ・フルリエ (Parmigiani Fleurier)社製の高級腕時計が入っている65個のギフトバックを用意し、FIFAの理事や大会に出場する32か国の関係者に贈与した。

 当時、この贈り物に対して批判が噴出すると、ジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長を含め今や名声が地に落ちているFIFA高官は、汚職を否定していた。

 しかしながら、倫理委の調査部はこの時計を「正式許可のないギフト」と判断し、受け取った関係者に対して譲渡するよう求めていた。

 勧告に従った人物について、今回の正式調査では公表されないことになっていた。

 倫理委は声明を出し、調査の結果、「CBFは当初65本の腕時計を用意していたが、実際には時計を受け取らなかった関係者もいた」と断定したことを明らかにした。

 声明ではまた受け取った関係者全員に接触したところ、48本が譲渡されたとしている。(c)AFP/Eric BERNAUDEAU