「テロ関連のデマ」に強硬姿勢、伊首相 誤情報など相次ぐ
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【11月21日 AFP】イタリアのマッテオ・レンツィ(Matteo Renzi)首相は20日、テロ関連のデマを飛ばした者には訴追も辞さないと警告した。イタリアでは爆発物を発見したという誤情報や偽の通報が相次いでいるほか、襲撃が差し迫っているといううわさがソーシャルメディアに出回っている。
ローマ(Rome)とミラノ(Milan)ではここ数日、いたずら電話を受けて地下鉄が運行を中止したり、駅から乗客が避難したりする事態が続いた。
また、各地の警察にはイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の黒い旗を見たとの通報が相次いでいるが、警察が現場に出動してみると破れた黒いプラスチック袋がテレビアンテナに引っかかっていただけというケースも一度や二度ではない。
20日には、イタリアを南北に貫く高速道路のサービスエリアで、荷物が山積みになったショッピングカートが駐車場に放置されていたことから緊急態勢が敷かれ、一部区間が一時通行止めとなった。
ローマ市内の病院では、自動小銃を持った男が入ってきたと医師が通報したが、見間違いだったことが判明した。
ソーシャルメディアでは、イタリア政府が仏パリ(Paris)で起きた大規模襲撃の危険が差し迫っていることを知っていながら情報を隠しているとのうわさが広まり、国民の間に不安が広がっている。うわさの元は1人の母親が娘に送ったメッセージとみられている。
この母親は、状況は公表されているよりはるかに悪いがイタリアの指導者らが真実を語るとは信じられないと述べていた。レンツィ首相は20日、この母親の言い分はばかげていると一蹴。「私に言わせれば、こうした行為は人騒がせなデマという犯罪だ」「ヒステリーや不安に負けてはならない」と語った。
この母親は20日遅く警察に名乗り出て、政府が情報を隠しているというメッセージは社会不安をあおるためではなく、10代の娘が外出しないようにするための作り話だったと明かした。(c)AFP/Angus MACKINNON