【11月20日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)のアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)は19日、フランス・パリ(Paris)で発生した同時テロ事件を受け、21日に行われるレアル・マドリード(Real Madrid)との「エル・クラシコ(El Clasico)」でのセキュリティー問題を無視することはできないと語った。

 試合が行われるマドリード(Madrid)のサンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)には8万1000人のサポーターが詰め掛けるとみられ、スペイン政府はかつてないほどの厳戒態勢を約束している。2400人の警官や警備員らが、スタジアムを三重に取り囲むことになる。

 イニエスタは、「この状況が懸念を引き起こしている。それが避けられないことだと、誰もが同意するだろう。僕自身が知っていること、警備隊が言っていることによれば、ありとあらゆる対策が施されることになるのだから、みんなには試合前、試合中、試合後に協力してもらいたい」と語った。

 129人が死亡し、350人が負傷した13日の同時テロでは、フランス代表とドイツ代表の国際親善試合が行われたスタッド・ド・フランス(Stade de France)も標的の一つとなった。

 スペイン代表のイニエスタは、17日に行われる予定だったベルギー代表との親善試合のため同国のブリュッセル(Brussels)を訪れていたが、テロの脅威が高まったため、試合は事前に中止となった。

 イニエスタは、「恐怖は適切な言葉ではない。とはいえ、気をもんだ。あの判断が下される前、あの状況でも、何もかもいつも通りに進むと考えて僕らは(ブリュッセルに)向かった。でも、(中止は)正しい判断だった」と振り返っている。

 それでも、イニエスタはスペイン国内や欧州全土で今週末の試合を開催することについては、全面的に賛同している。

「みんながスポーツやサッカー、楽しみなことについて喋れないのは残念だよ。それでも、これが僕らの住む現実であり、それを無視することは無理だ。今まで通りにできるようにしていかないと。土曜日(21日)はレアルとバルセロナが対戦するだけじゃなく、いろんな試合が行われる。すべての試合が今まで通りになることを願うよ」

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