【11月18日 AFP】国際医療支援団体「国境なき医師団（MSF）」は17日、ギニアで判明している最後のエボラ出血熱患者の回復を明らかにした。感染症からの回復が発表されたのは生後3週間の女児だった。

　公式の終息宣言は、ウイルスの潜伏期間の2倍に相当する42日間に新規の患者が現れないことが確認された後となる。直近のエボラ出血熱大流行で、同国では約2500人が死亡した。

　女児は、首都コナクリ（Conakry）にあるMSF治療センターで治療を受け、16日に治癒が宣言された。25歳の母親は先月、エボラ出血熱で死亡している。

　ギニアでMSFのエボラ緊急対応調整官を務めるローレンス・セイリー（Laurence Sailly）氏は、女児が治療に良好な反応を示し、検査でも陰性だったことを明らかにしながら、「彼女はエボラ感染から回復した初の新生児であるため、家に帰れるようになるまでは、特別な医療支援が継続して施される予定」と続けた。

　世界保健機関（WHO）が発表した最新の被害状況によると、直近のエボラ流行によるこれまでの感染者数は累計約2万9000人で、うち死亡した人の数は約1万1300人に上っているという。死者の大半はリベリア、ギニア、シエラレオネの西アフリカ3国で出ている。

　WHOは先週、シエラレオネでエボラ感染が終息したと宣言。リベリアも9月に終息宣言が出ている。

　ギニアがこれに続くことは、流行の中心地となった西アフリカ3国の「エボラからの解放」を意味するため、寄せられる期待は大きい。(c)AFP