【11月16日 AFP】ギリシャの移民政策担当相は15日、フランス・パリ(Paris)で少なくとも129人が死亡した連続襲撃事件の現場の一つ、競技場「スタッド・ド・フランス(Stade de France)」で容疑者の遺体のそばから見つかったシリア国籍のパスポート(旅券)の所有者について、バルカン(Balkan)半島を経由してギリシャに入国したアハマド・モハマド(Ahmad alMohammad)という名前の25歳の難民申請者だと発表した。

 ギリシャのヤニス・ムザラス(Yiannis Mouzalas)内務・行政改革副大臣(移民政策担当)によると、この人物は10月3日に同国レロス(Leros)島で難民として登録を申請。ギリシャを出た日付は定かではないが、10月中にクロアチアで記録されたのを最後に足取りが途絶えているという。また、セルビア内務省によれば、この人物はマケドニアとの国境に近い南部プレシェヴォ(Presevo)で亡命申請をしていた。

 この人物は欧州治安当局および仏テロ対策当局にマークされてはいなかった。ただ、フランス警察当局筋は「アハマド・モハマド」が競技場で自爆した3人のうちの一人だと結論付けるのは時期尚早だとしている。(c)AFP