【11月15日 AFP】仏パリ(Paris)で発生した連続テロ事件を受け、同市の象徴的存在であるエッフェル塔(Eiffel Tower)と1960年代の平和運動のシンボルだったピースマークを合体させた「ピース・フォー・パリ(Peace for Paris)」と呼ばれるシンボルが広まっている。

 このシンボルは、英ロンドン(London)在住のフランス人グラフィックアーティスト、ジャン・ジュリアン(Jean Jullien)氏が制作。ラジオで事件のニュースを聴き、母国の首都で起きている凶悪事件におののいたジュリエン氏はスケッチブックに手を伸ばした。

 ジュリアン氏はAFPに対し、「何かを描いて、シェアしようと思った」「自然な思い付きだった。人々のためになることをしたいと思った」と話した。「暴力のスケールが大きいことから、平和と愛のシンボルが必要だった。それをパリの象徴であるエッフェル塔と合体させるのは簡単な作業だった」

 平和と愛のモチーフは、英国で1950年代に英団体「核軍縮キャンペーン(CND)」が採用したシンボルで、その後60年代に戦争反対を掲げた「カウンターカルチャー」運動に使用された。

 ジュリアン氏は2つのシンボルを合体させ、自身のウェブサイトに掲載してツイッター(Twitter)に投稿。数時間以内に4万5000回シェアされ、リツイート(再投稿)数は英アーティスト、バンクシー(Banksy)によるものを含む7万6000回に達した。(c)AFP