【11月12日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)のカール・ハインツ・ルンメニゲ(Karl-Heinz Rummenigge)社長は11日、2006年W杯ドイツ大会の招致活動における疑惑で説明を求められている、同クラブの名誉会長フランツ・ベッケンバウアー(Franz Beckenbauer)氏への支持を表明した。

 独ニュース週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)は先日、2000年に国際サッカー連盟(FIFA)理事の票が買収されたと報じており、これにより同大会で招致委員会の会長を務めた70歳のベッケンバウアー氏は警察の調査を受けている。

「皇帝」の異名を持つベッケンバウアー氏は、ドイツサッカー連盟(DFB)のボルフガング・ニールスバッハ(Wolfgang Niersbach)会長が疑惑の「政治的な責任」を取って9日に辞任したあとも、沈黙を守っている。

 DFBは10日、ドイツの2006年W杯開催が決定するわずか4日前の2000年7月、ドイツへの票を買収する目的で作成され、ベッケンバウアー氏がサインをした協定案に関する独日刊紙ビルト(Bild)の報道を認めている。

 ベッケンバウアー氏への風当たりが強まる中でルンメニゲ社長は、バイエルンと旧西ドイツ代表のチームメイトであり、主将として1974年W杯で優勝し、監督としても1990年W杯で母国を優勝に導いた同氏をクラブは支持すると発言した。

「私はこの不愉快なストーリーの関係者ではないが、フランツ・ベッケンバウアーは私の監督であり、主将であり、会長だ」

「彼はバイエルンに多大な貢献をしている。友人が困っている時はそばにいてあげるべきだ。それがバイエルン・ミュンヘンの姿勢だ」

「DFBが現在、全体像の解明に大きな関心を持っていることは理解しているが、フランツ・ベッケンバウアーの扱いについてはもう少し配慮をしてほしい」

「彼が獲得したW杯のことを考えれば、DFBはフランツ・ベッケンバウアーに感謝してもしきれないはずだ」

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