【11月11日 AFP】パキスタンの南西部バルチスタン(Baluchistan)州の教育当局は10日、書類上のみで存在する「幽霊学校」に対する一斉取り締まりを実施し、数百校に対する資金提供を停止、不在教師450人を解雇したと発表した。

 同州の教育長官はAFPに対し、「約650校の幽霊学校を摘発して資金提供を停止し、一度も学校で教えた事がないのに給与を受け取っていた教師450人を解雇した」と述べた。摘発された学校の大半は書類上のみで存在していた学校だが、教師や生徒不在により放棄された学校もあったという。

 教育省が今年発表した報告書によると、パキスタンの就学率はこの20~30年で着実に伸びているが、依然として低い。現在、小学校に通う年齢の子どもの約3分の1が学校に行っておらず、10歳以上の子どもの42%が読み書きができないという。

 また、2015年の教育実態調査によると、15歳以上の女性の約3分の2が読み書きができず、35%の少女が通学していないという。(c)AFP