【11月11日 AFP】2016年米大統領選挙の共和党の候補者指名を争う不動産王ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が、コーヒーチェーン大手スターバックス(Starbucks)がクリスマスシーズンのカップとして、クリスマス用のデザインを省いた無地の赤いカップを使い始めたことを受け、不買運動を示唆した。

 スターバックスは最近、これまで使用してきた雪の結晶やトナカイなどのクリスマスのデザインを省いた赤い無地のカップを使い始めた。これに対しネットなどで一部の人々から、クリスマスに戦争をしかけているなどとスターバックスを批判する声が上がっている。

 マナー違反もいとわない大げさな発言とともに選挙キャンペーンを展開しているトランプ氏にとって、これは見逃すには惜しい機会だったようだ。

 トランプ氏は9日夜、イリノイ (Illinois)州スプリングフィールド(Springfield)で開かれた選挙集会で、「最もはやっているスターバックスの店舗の1つがトランプ・タワー(Trump Tower)にある」と大観衆に向かって話し、「スターバックスをボイコットしたほうがいいのか?私にはわからない。本当のところ、どうでもいい」と付け加え、さらに「いずれにせよ、(その店舗の)賃貸は終了だ。だが誰も気にしない」と述べた。

 米国ではほぼ毎年、クリスマスの時期になると、年末にかけての休暇から宗教的な側面が減少していっているなどと嘆く主に保守的な人々から、同国はクリスマスに対する戦争に直面しているといった批判的な声が上がる。トランプ氏は「もし私が大統領になったら、みんながまた『メリー・クリスマス』と祝うようになるだろう。これは断言できる」と述べている。(c)AFP