■保安検査をすり抜ける方法はあるのか

 カロン氏は、システムの弱点はまだあると指摘。「本人の意志にかかわらず、乗客によって機内に持ち込まれる手荷物がある。荷物の容量やそうした物の(一部の)密度に鑑みれば、貨物室には脆弱性が依然として残る」とAFPに語った。

 また、機内食や清掃機材の保管や準備に携わる人たちが、禁制品の持ち込みや立入制限区域への侵入に加担する可能性もある。

「(成功した、あるいは未遂に終わった攻撃の)事例では、その大半で空港関係者が関与している。荷物の運搬担当者が、預けられた荷物を貨物室に積み込んだあと、爆弾入りのかばんを置く可能性は十分にある。これは自発的行為である必要なない。例えば、何者かが空港職員に圧力を掛けることも考えられるからだ」と、カロン氏は説明。「統計上では、重大な結果をもたらす恐れがある未遂事件が国際空港で起こる頻度は、半年に1回だ」という。(c)AFP