【11月7日 AFP】米国土安全保障省のジェイ・ジョンソン(Jeh Johnson)長官は6日、エジプトでロシア旅客機が墜落したことを受け、中東の一部の空港から米国に向かう航空便の保安検査を強化すると発表した。

 同長官はまた、米政府が外国の一部の空港について査定を行ったうえで警備強化の支援を行い、その他の「目に見える部分と見えない部分の両方の」措置も取ると述べた。

 米国の発表は、先月31日にエジプトのシナイ半島(Sinai Peninsula)にロシア機が墜落し、乗客乗員224人全員が死亡した原因が爆発物だった可能性が高まる中で行われたもの。

 同機墜落の調査に近い人物がAFPに語ったところによると、墜落したエアバス(Airbus)A321型機のフライトレコーダーとボイスレコーダーを分析した結果、同機の内部で爆弾が爆発した可能性が高いことが分かったという。

 ジョンソン長官は、同機の事故原因や状況は現在も調査中であると話したが、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は5日、ロシア機の「機内に爆弾が持ち込まれた可能性」があると認めている。ジョンソン長官はロシア機が墜落した経緯はまだ調査中だとして、米国が行う今回の措置は「中東の一部の空港から米国に向かう商業便の安全を強化するための暫定的、予防的な措置」だと述べた。(c)AFP