【11月6日 AFP】男子ゴルフのアダム・スコット(Adam Scott、オーストラリア)は、キャディーを務めるスティーブ・ウィリアムス(Steve Williams)氏が、2日に出版して物議を醸している自伝の中で、タイガー・ウッズ(Tiger Woods)とのコンビ時代に「奴隷」のように感じるときがあったと明かしたことについての質問を一蹴した。

 ウィリアムス氏は、ウッズの14回のメジャー優勝のうち13回でキャディーを務め、2011年に同選手と決別した。

 その後、ウィリアムス氏はスコットとコンビを組んでいたが、昨季以降は年間10大会の契約に絞り、半ば隠居生活を送っている。

 ウッズとコンビを組んでいた期間にニュージーランドのスポーツ界で最も高額所得者となったこともあるウィリアムス氏は、告白本の中で、ゴルフ界のスーパースターであるウッズの不倫スキャンダルによって、自分もダメージを受けたと感じたことも記している。

 5日に開幕した世界ゴルフ選手権(World Golf Championships 2015)第4戦、HSBCチャンピオンズ(WGC-HSBC Champions 2015)の初日で首位から12打差の75位タイと出遅れたスコットは、本について問われると、「読んでいない」として、「まだメールの中かもしれない」とかわした。

 ウィリアムス氏は、前週マレーシアで行われた米国ツアー・アジアツアー共催のCIMBクラシック(CIMB Classic 2015)でスコットのバッグを担いだが、今週は過去に騒動を起こしたことがある上海(Shanghai)に姿を見せていない。

 中国・余山(Sheshan)で毎年開催されている「年間最優秀キャディー」の授賞式で、ウィリアムス氏は4年前に騒動を巻き起こしている。

 2011年のブリヂストン・インビテーショナル(Bridgestone Invitational 2011)でスコットが優勝した直後、ウィリアムス氏はテレビ番組の中で、ウッズと共にメジャー13勝を記録しているにもかかわらず、「これまでで最高の勝利だ」と語った。

 そして、その年の授賞式で発言の理由を問われると、ウィリアムス氏はウッズに「黒いくそったれ」と悪態をつきたかったからだと答えていた。

 一方、ウィリアムス氏とコンビを組んだ4年前から一気に躍進したスコットは、2013年に第77回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2013)を制すると、2014年には世界ランク1位まで上り詰めており、現在は再びその実力を発揮しつつある。

 スコットは、「本に何が書いてあるのかは知らない。言った通り、まだ読んでいないんだ」とすると、「おそらく、みんな予想はつくと思うよ」とコメントした。(c)AFP/Daniel HICKS