【11月5日 AFP】サッカーフランス代表で、スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に所属するカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)が4日、同国代表の同僚マチュー・ヴァルブエナ(Mathieu Valbuena)が写る「セックステープ」が関連した恐喝事件に絡み、仏パリ(Paris)近郊で身柄を拘束された。捜査関係者がAFPに明らかにした。

 パーカーのフードをかぶったベンゼマは4日早朝、パリ郊外ベルサイユ(Versailles)の警察署に到着すると、そのまま身柄を拘束され、警察署で一晩を過ごした。

 関係者の話によると、ベンゼマは10月初めにパリ近郊で行われていた代表チームの合宿で、ヴァルブエナに映像のことを話したという。代表チームは当時、親善試合のアルメニア戦とデンマーク戦を控えていた。

 この件については、映像を入手した複数の人物が、ヴァルブエナを1か月以上にわたって恐喝し、金を脅し取ろうとした容疑で逮捕されており、ベンゼマも関与が取りざたされている。

 恐喝グループは10月の時点で逮捕、拘束されており、警察は現在、ベンゼマがヴァルブエナを少しからかっただけなのか、それとも恐喝グループに金を払うよう脅したのかなど、事件にどの程度関与していたのかを調べている。

 ベンゼマの弁護士を務めるシルヴァン・コルミエ(Sylvain Cormier)氏は、本人は恐喝の計画に「一切関わっていない」と関与を否定し、潔白を証明すると意気込んでいる。

「ベンゼマに後ろめたいところは一切ない。彼は幸せだし、このうんざりする騒動をようやく終わらせることができると満足さえしている」

 恐喝罪で有罪となった場合、最長で懲役5年の刑が科される可能性がある。

 来月28歳の誕生日を迎えるベンゼマは、ヴァルブエナが今夏に加入したフランス・リーグ1のオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)でプロ生活を始めた。

 現在所属するレアルでは、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)、ギャレス・ベイル(Gareth Bale)らとともに強力攻撃陣の主力を担い、指揮官やチームメートからの評価は高い。

 5日には国際親善試合のドイツ戦、イングランド戦に向けたフランス代表のメンバーが発表される予定となっている。特に何もなければ、ベンゼマ、ヴァルブエナともに招集はほぼ確実だった。