【11月3日 AFP】レバノンの首都ベイルート(Beirut)にある国際空港で先週、過去最大量の薬物が押収され、サウジアラビアの王子ら5人が逮捕された事件で、当局は2日、薬物密輸の罪でこの5人を含む10人を訴追した。司法関係者がAFPに明らかにした。

 サウジアラビアのアブデル・モフセン・ビン・ワリド・ビン・アブドルアジズ(Abdel Mohsen Bin Walid Bin Abdulaziz)王子ら5容疑者は先月26日、同空港で容疑者らのプライベート機に「カプタゴン」と呼ばれるアンフェタミン系の合成覚醒剤のカプセルとコカイン、合わせて2トン近くが積み込まれようとしていたのが発覚したことを受け、身柄を拘束された。

 司法関係者によると、この5人に加え、現在も手配中のレバノン人3人とサウジアラビア人2人も訴追された。

 先週、匿名を条件にAFPの取材に応じたレバノン治安当局筋は、今回押収された薬物の量は「ベイルート国際空港で摘発された中では最大」だと語っていた。

 押収されたカプタゴンは主に中東で使用されている禁止薬物で、シリアでは戦闘員らに広く使用されているとも伝えられている。(c)AFP