【11月2日 AFP】第46回世界体操競技選手権(46th World Artistic Gymnastics Championships)は1日、英グラスゴー(Glasgow)で種目別決勝が行われ、米国のシモーン・バイルス(Simone Biles)が女子の平均台とゆかで連覇を達成した。

 18歳のバイルスは、米国の団体総合連覇に貢献しただけでなく、女子個人総合で初の3連覇を果たし、最後は種目別で2つの金メダルを追加した。

 世界選手権での金メダル獲得数が史上最多の10個に到達したバイルスは、ロシアのスベトラーナ・ホルキナ(Svetlana Khorkina)氏、ルーマニアのジーナ・ゴージャン(Gina Gogean)氏、旧ソ連のラリサ・ラチニナ(Larisa Latynina)氏が保持していた9個の記録を抜いた。

 バイルスは偉業達成について、「今でも信じられません」とコメントしている。

 ゆかの決勝で、伸身2回宙返りに半回転のひねりを加えた得意技「バイルス」を決めるなど、重力すら無視したような演技を見せたバイルスは、15.800点をたたき出し、ロシアのクセニヤ・アファナスィエワ(Ksenia Afanasyeva)に0.7点差、同胞のマギー・ニコールズ(Margaret "Maggie" Nichols)に0.8点差をつけた。

 バイルスは、個人総合で危うく落下するところだった平均台で、バランスを大きく崩すことなく着地までしっかりと決めると、オランダのサンネ・ウェバース(Sanne Wevers)に1.025点差をつけた。

 平均台で金メダルを獲得した直後に、ゆかでも最高得点を出したバイルスは、「今年最後のゆかの演技になると思ったので、最高の形で終えたかった」と話している。

 中国・南寧(Nanning)で開催された昨年大会(45th World Artistic Gymnastics Championships)に続く4冠を達成したバイルスは、跳馬でも銅メダルを獲得し、来年のリオデジャネイロ五輪に向けてはずみをつけると、世界選手権での通算メダル獲得数は14になった。

 世界選手権のメダル獲得数では、ホルキナ氏の通算20個が今でも歴代最多となっており、ゴージャン氏が15個、ラチニナ氏が14個で続いている。

 今大会では、米国が金5つを含む計10個のメダルを獲得し、ランキングの首位に立った。日本は、金4つを含む計5つで、米国に次ぐ2位となっている。(c)AFP/Emmeline MOORE