【10月31日 AFP】家具大手イケア(Ikea)の創業者で富豪のイングバル・カンプラード(Ingvar Kamprad)氏(89)が、1973年に国外に移住して以来、初めて故国スウェーデンの所得税を納めた。現地メディアが30日、報じた。

 スウェーデン紙ダーゲンス・ニュヘテル(Dagens Nyheter)によれば、カンプラード氏は1770万クローナ(約2億5000万円)の所得を申告した。うち仕事からの収入は120万クローナ(約1700万円)。約600万クローナ(約8500万円)の税金を納めたという。

 カンプラード家は約400億ユーロ(約5兆3000億円)の資産を保有しているとされ、カンプラード氏個人で30~40億ユーロ(約3980億~5310億円)の資産があると推定されている。

 カンプラード氏はスウェーデン南部エルムフルト(Almhult)の出身。長年スイスに居住していたが、11年に妻のマルガレータ(Margaretha Kamprad)さんが亡くなった後、故国へ帰る決心をした。カンプラード氏は今も引退しておらず、イケアの親会社インカ・ホールディング(Ingka Holding)の監査役を務めている。

 1943年創業のイケアは世界最大の家具チェーンに成長し、14~15年度の全世界収入は約319億ユーロ(約4兆2340億円)だった。(c)AFP