【10月29日 AFP】イラン政府は28日、シリア内戦の解決を目指す国際協議に初めて参加することを明らかにした。

 同国のモハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相が、オーストリアのウィーン(Vienna)で30日に開かれる新たな協議に加わる。

 シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の主要同盟国であるイランは、米国やサウジアラビアの反対などによりこれまでの協議から除外されていた。今回の協議参加は、大きな転換点となる。

 シリア内戦の主要関係国が一堂に会するのはこれが初めてとなるが、シリア政府や反体制派が出席するかどうかは不明。

 29日には、ロシア、米国、サウジアラビア、トルコの外相が事前協議を行う予定だ。30日の協議には、この4か国に加え、英国、エジプト、フランス、ドイツ、イタリア、レバノンおよび欧州連合(EU)も参加。英外務省によると、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、ヨルダンも出席する予定だという。

 アサド大統領を退陣させるか否かをめぐり、各国の間では深刻な意見の相違が続いている。アサド大統領の地上軍を支援するロシアとイランは、シリア政府を援助して「テロ」に打ち勝たない限り、政治的プロセスの具体化は不可能と主張している。一方、米国やその同盟国であるトルコ、サウジアラビアは、反体制派を支援し、アサド大統領の退陣を強く要求している。(c)AFP/Max DELANY with Ali NOORANI in Tehran