【10月28日 AFP】広範囲にわたる山火事により、深刻な煙霧被害に見舞われているインドネシアで、煙による死者が19人に達したことが明らかになった。同国のコフィファ・インダル・パラワンサ(Khofifah Indar Parawansa)社会相が28日、発表した。また政府は、大規模な避難に備え、カリマンタン(Kalimantan)島(ボルネオ島、Borneo)に軍用艦を派遣した。

 同国ではここ2か月近くの間、焼き畑によって引き起こされた山火事が、カリマンタン島やスマトラ(Sumatra)島など数千か所で発生し、東南アジアの広い範囲が煙霧に覆われる事態となった。また、学校では休校措置が取られた他、航空便が欠航し、複数の国際イベントが中止となるなどの影響が出ている。

 19人の犠牲者は全員、スマトラ島とカリマンタン島の住民だった。今年7月に一連の山火事が発生して以来、同国では推定50万人が呼吸器系の異常を起こしたとみられる。

 一連の山火事は、素早く安価に土地を開墾しようとした農民が故意に火をつけたことが原因とされている。(c)AFP